神奈川県高等学校教育会館

理科における課題研究などの指導法の研究


元石川高校課題研究指導グループ
  
研究の目的
 理科総合Aの授業で課題研究をとりあげ、生徒が授業で学習した知識をふまえて、発展的な学習活動にとりくむことをめざした。テーマの決定から報告書作成まで、生徒が自律的に活動できるように計画した。

実施日程
6月 テーマ決定
資料検索
7月 調査活動についてのガイダンス
8月 各自で調査活動
報告書作成
9月 報告書提出
1月 報告書の概要作成
3月 報告書冊子発行

研究の内容
 2007年度に授業を担当した、元石川高等学校1年1組(生徒数40名)の理科総合Aの授業で、「興味・関心等をふまえた課題研究」を指導した。多くの生徒は、興味のあるテーマを早期に設定でき、順調に資料検索に取りかかりかることができた。
 調査活動は、数名の生徒が博物館に行ったりインタビューをおこなったが、ほとんどの生徒はインターネット検索が中心であった。図書資料を利用した生徒もあまり多くなかった。
参考になる報告書は冊子にして保存するとともに、全員の報告書概要も電子データ化し冊子に収録した。

今後の課題
 生徒が受身になりがちな知識伝授型授業を改め、生徒がみずから学ぶ授業にしていくために、「課題研究」は有効なプログラムのひとつである。調査活動がインターネットにとどまっている生徒が多数なので、さらに発展させて施設訪問やインタビューなど、実質的な調査活動が望まれる。また、取り組みにたいする温度差が大きく、報告書の完成までの指導計画が必要である。
 現在、「学力低下」に対する対策から授業時間数や授業内容の増加が計画されているが、生徒の自律的な学習を展望した授業内容の質的改善がこの問題の本質であると考え、「課題研究」のとりくみを発展させていきたい。

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