1994年12月1日
学校改革推進委員会

「学校改革」の基本理念と改革の具体的骨子(案)

T 「改革」の理念
「入学してくる生徒の抱えている課題や問題の解決を支援し、主体的で自立的な個性の育成を保障できるような学校システムの構築」を追求する。
 
U 「改革」の基本的な考えと具体的な骨子
・基本的に現在までの本校の実践を継続発展させる方向で「改革」を考える。
 
(1)学校の位置付け
公立高校としての本校の役割を認識し、「地域に根ざした学校」づくりをめざす。
「学校改革」は学区の序列競争をめざすものでないことを確認する。
地域の中学生が安心して通える高校をめざす。(生徒指導的問題の解決)
入学定員の範囲については、基本的に本校をめざす希望者に門戸を開放する。
 
(2)教育課程等について
基本的に、「専門コース」のような入学時点でコースが決定され入学後の変更ができないような硬直したカリキュラムは選択しない。「総合学科」については、現段階では「特色づくりプラン」に積極的に盛り込むのは避けるが、その内容については理念的な検討を進める。
学年が上がるに従い、自己の進路選択に即して科目が選択できるような柔軟で多様なカリキュラムを用意する。
1. 基礎学力の充実と問題解決能力の育成→小集団学習の充実と教科内容の検討
2.
職業教育の充実→ 実務的な選択科目の設定や労作活動、勤労体験など職業選択の意識を育てる工夫を3年間の視点で取り入れる。進路指導も上記のカリキュラムに沿ったものに組み替えていく。
3.
多様な選択制の導入→ 将来の進路選択と関連を持ったコース、科目をできるだけ多く1・2・3学年に用意する。
進学希望の生徒にも対応できるコースを設定する。
4. 授業論、教科論の再検討→社会の中で自立した主体的な判断のできる人間として 生きていくために必要なものは何かを再検討する。
5. 評価論、評価方法の再検討→入学してくる生徒の実態に即した評価等のあり方を 検討する。
6. 教育条件、教育環境の整備→空き教室の有効利用の観点から、生徒の居住空間の 整備、その他施設設備の充実を追求する。
7. 再履修制度など単位制の弾力的運用の可能性を検討する。
8. 「学校5日制」完全実施にも対応できるような「教育課程」を追求する。
 
(3)教科外活動について
「不本意入学」の思いや「偏差値コンプレックス」にとらわれている生徒の意識 をどう変革し、学校の活性化につなげていくかを検討する。
1. 魅力ある行事の創出→ 旧来の学校という枠にこだわらず、生徒にとって魅力ある行事を生徒自らの手で作り出せないかを追求する。
2. 生徒の自治活動の育成→ LHRの抜本的改革、委員会活動の見直し、集団づくり の指導と育成。
3. 「楽しい学校づくり」→ 学校設備の充実、部活動の活性化、修学旅行、社会見学 等の再検討。
 
(4)生徒指導的問題の解決
1. 学校が集団生活の場であり、集団をうまく機能させていくためには最小限の集団 管理は避けられないという視点から、生徒指導を再検討する。
2. それと同時に、生徒個々の抱えている問題解決をどう支援していくかを検討する。
3. 家庭との有効な連携のありかたについて検討する。
4. 日常的な生徒指導について教職員の合意形成と協力体制を築く。
 
(5)その他の問題
1. 学校のPRを積極的に展開する。(学校案内等の刷新、中学校との連携、地域と の連携の充実等)
2. 校務分掌等内部のシステムの再検討(1学年6クラス18学級を想定して検討する。1人1分掌、分掌の統合、人数配分、仕事内容、校内研修等)