神奈川県高等学校教育会館

パレスチナを記録する会が国内で実施するイベントの支援

パレスチナ記録の会
  
 ジャーナリスト・土井敏邦は1985年以来、パレスチナの占領地を中心に、そこで生きる人びとと、その生活を丹念に取材し記録し続けてきました。その中で、土井が行き着いた問題の根源が、「"占領"という"構造的な暴力"」です。1993年以来、撮りためてきた数百時間に及ぶ映像によって、その"構図" を描き出すことが土井のテーマです。その一環として長編ドキュメンタリー『届かぬ声─占領と生きる人びと─』の4部作を構想し、2006年その制作を開始しましたが、膨大な映像素材を4本シリーズのドキュメンタリー映像にまとめあげ、さらに追加取材するためには、多くの時間と費用が不可欠です。この壮大な計画を支えるために、有志たちを中心に同年「パレスチナ記録の会」は設立されました。
 そして、2009年の春、3年がかりでやっとドキュメンタリー映像4部作『届かぬ声─パレスチナ・占領と生きる人びと』が完成し、うち第4部は、ドキュメンタリー映画『沈黙を破る』として、2009年5月以来、全国の各地の劇場で上映されてきました。2009年10月にはこの『沈黙を破る』が、石橋湛山記念・早稲田ジャーナリズム大賞を、そして、第83回キネマ旬報ベスト・テン 【文化映画部門 第1位】、2009年度日本映画ペンクラブ賞 【文化映画 ベスト1】受賞しました。
 また、「パレスチナ記録の会」では、日本のマスメディアが伝えない、パレスチナで実際に起こっていることを、多くの人に考えてもらうために、パレスチナ・イスラエルやイラク、レバノンなど中東に関するドキュメンタリー映画の上映会、土井や他のジャーナリストによる現地の取材報告、また中東専門家などによる学習会・シンプジュームを行っています。今年度は、2009年5月に映画「沈黙を破る」に登場する元イスラエル軍将校ノアム・ハユット氏の報告会を、2010年2月25日には、報道規制を強めるイスラエルに抗議の声をあげる集会として「ガザ攻撃1周年追悼・報道規制を訴える集会 −ガザで起こった本当のこと」行いました。
 神奈川県高等学校教育会館より、いただきました助成金は2月に行った「ガザ攻撃1周年追悼・報道規制を訴える集会 −ガザで起こった本当のこと」の実施に伴う費用として使用させていただきました。ありがとうございました。以下集会の詳細です。


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